80年代以降、多くの保育施設や小学校で取り入れられている「はだし保育」。
子どもたちの健康的な成長を促す効果があると言われています。
今回はこの「はだし保育」のメリットとデメリットをご紹介。これをお読みの保育園の先生たちや、ご家庭のママさんたちの育児の参考になさってください。
はだし保育とは?
「はだし保育」というのは、文字通り靴や靴下を履かずにはだしで過ごす保育方針のこと。子どもたちが1日の大半をはだしで過ごします。
1980年代ころから子どもの体力低下が問題視されるようになり、その対策として子どもが日常をはだしで過ごすことが、体力づくりに役立つという考え方が広まりました。
多くの保育園や小学校で取り入れられていますが、園舎ではもちろん園庭で遊ぶときにもはだしのところや、真冬でもはだしのところなど、施設によってどこまでかという線引きは異なります。
はだし保育のメリット
血行促進
足の裏から刺激を受けるため、全身の血行が促進されて体が温まります。ずっと足つぼマッサージを受けているようなものなので、代謝が促されるのです。
血行が良くなることは免疫力アップにもつながるので、風邪もひきにくくなるでしょう。
土踏まずができる
足の裏の「土踏まず」は、生まれたばかりの赤ちゃんにはありません。歩いたり走ったりできるようになってくると形成されるもの。土踏まずがないと、転びやすかったり疲れやすかったりしてしまいます。
ところが、現代っ子はこの土踏まずのない、いわゆる「偏平足」の子が多いのです。これは、外遊びや足を使う機会が減って、足の筋肉が発達しないから。
はだしで歩きまわるって、土踏まずの形成を促すことが大切です。
五感が発達する
ツボが集まっている足の裏。はだしで歩くことで足の裏から受けた刺激が大脳に伝わり、五感が発達すると言われています。
地面や床の感触・温度を足の裏から直に感じるはだし保育は、育脳の観点からもおススメなのです。
はだし保育のデメリット
ケガをする可能性
はだし保育の一番の問題は、子どもがケガをするリスクでしょう。石やガラスなど、誤って踏んでしまうと大けがにもなりかねません。
はだし保育を導入している施設ではじゅうぶん気を配っていると思いますが、先生たちにはぜひ気をつけておいていただきたいものです。
衛生面での不安
子どもはいろんな場所を走り回ります。特に外でもはだしの場合は、砂や泥で足の裏がすぐに真っ黒になるはず。
そんな足の裏を触った手で給食やおやつを食べたり、目や鼻をこすったりしたら、そこから体内に病原菌が入ってしまうリスクは避けられないでしょう。
ただし、子どもはさまざまな菌と接することで免疫力がつくので、あまり神経質になりすぎる必要もないかもしれません。