知育はただの遊びと違う?なぜ幼児期から始める?

子どもの将来のために早くから知育を取り入れようと考えているご両親が増えています。しかし、いざ子どもに知育を受けさせ始めてみるとただ遊んでいるだけに見える場面も多く、「これで良いのか?」と疑問に思うケースが少なくないようです。
知育とただの遊びとではどのようなところが違うのでしょうか?
今回は知育と遊びの違いや、わたくし園長や多くの保育業界で働くプロが幼いうちから知育を推奨する理由についてお伝えさせていただきます。

 

知育は単なる遊びとどう違う?

知育とは、文字通り「知的能力を育てること」。思考力や記憶力、発想力といったさまざまな知的能力を育てることで、子どもたちの将来の可能性を広げていくものです。
知的能力を育てるからといっても、机に向かって学習する詰め込み型勉強法とは違います。乳幼児期の知育は子どもが自主的に遊ぶことを重視するので、ご両親をはじめ周りの大人からはただ単に遊んでいるだけのように思えるかもしれません。
しかし知育で大切なのは、子どもが「やってみたい」と思えること。そして試行錯誤を重ねて、最終的に「できた」と達成感を得ることです。
もちろん試行錯誤や達成感を遊びの中や日常生活で味わうこともできますが、基本的にそこには明確な目的がありません。一方で知育は子どもの「能力を育む」ことを目的として、それぞれに応じた課題を設定するというところが単なる遊びとは大きく異なります。

 

知育はなぜ幼いうちから始めるのか?

最近ではご家庭ではもちろん、保育園や幼稚園といった保育の現場においてもさまざまな手法で知育が取り入れられるようになっています。
しかしなぜ、乳幼児期からの知育が推奨されるのか?次にその理由をご案内しましょう。

IQを大きく伸ばせるから

IQ(知能指数)は、単なる学力とは違う「考える力」や「記憶力」を表す数値のこと。もともとの素質もありますが、早期の教育で高めることも可能です。またIQが高まると、同時に思いやりや自立心といった「心の知能指数」と呼ばれるEQも高まります。
3歳くらいまでの幼い時期に知育することでIQを大きく伸ばすことができるので、子どもの将来のために知育に力を入れるご両親が増えているのです。

脳が柔軟で吸収力が高いから

3歳くらいまでの幼い子どもの脳は非常に柔軟で、あらゆるものをすぐに吸収します。
乳幼児期は五感をはじめとするさまざまな感覚への刺激から多くを学び、それがやがて生きる力に。つまり、この時期に質の良い刺激を効率的に与えることが大切なのです。
また、脳は3歳くらいまでは右脳が活発で、それ以降は左脳がよく働くようになるともいわれています。そのため、3歳くらいまでは右脳を刺激する知育がおすすめ。記憶力や想像力に優れているうえに、他人の気持ちを考えて行動できる大人になるでしょう。

地頭が良くなるから

最近の就職活動では、学歴よりも地頭の良さを見る会社が増えています。
思考力や判断力、論理的思考、頭の回転の早さなどがあれば、それを発揮できる仕事で活躍したり、そもそも仕事以外でも生きていくうえで非常に役立つでしょう。
幼いうちから知育を行うことによって、こうした能力を備えた地頭の良い大人に成長することが期待できます。