登場人物が飛び出したり、音が鳴ったり、いろんな手触りが味わえたりなど、「しかけ絵本」は保育園でも人気のアイテムのひとつ。
子どもたちがただ楽しく遊んでいるように見えるしかけ絵本ですが、脳への刺激になり、知育効果が高いことをご存じでしょうか。
今回は、そんなしかけ絵本がもたらすさまざまな効果や、年齢に沿ったしかけ絵本の選び方をご紹介します。
「しかけ絵本」の効果
しかけ絵本は、子どもの健やかな成長を促してくれます。
知育に役立つ
めくる・ひっぱる・叩く・つまむ…しかけ絵本には、子どもの五感を刺激するたくさんの要素が含まれています。絵本に合わせたさまざまな動作をすることで、子どもの脳は刺激を受けて知的に発達していくのです。
また、しかけ絵本は読み聞かせてもらうだけでなく、自分でも指先を動かしながら楽しめる「参加型」。子どもの積極性や自発性も高まります。
物を大切に扱うようになる
しかけ絵本の中には、しかけがデリケートな構造になっているものが少なくなりません。そのためせっかく買い与えてあげたのに、子どもがうっかり壊したり破いたりしてしまうことも。
しかし、だからこそ物を大切に扱うことを教えるチャンスです。「物は乱暴に扱うと壊れる」「破らないようにするためには、大切に扱わなければならない」と気づくきっかけに。
好奇心や感受性が育つ
ビックリしたり感動したり、しかけ絵本は子どもにいろんな楽しみを与えてくれます。これが脳を活性化させ、感受性が育まれるのです。
また、しかけの不思議や楽しさから「なぜ?」という好奇心や、ワクワクするストーリーを盛り上げるしかけから想像力が育まれます。
年齢別しかけ絵本の選び方
子どもにしかけ絵本を楽しんでもらうには、年齢に合ったものを選ぶのがポイントです。
0~1歳
赤ちゃんのうちは、絵本を口に入れたり乱暴にひっぱったりしてしまうので、安全性を重視して選びましょう。厚紙や布でできた絵本が安心です。
また、話が理解できなくても興味を引くことができるような、手で感触を楽しんだり音が出るしかけ絵本もおススメ。
2~3歳
言葉の発達や理解力が高くなるころなので、ストーリー性のあるもの、特にしかけがお話の大切な要素になっているような絵本がおススメです。
手先も器用になり複雑なしかけも楽しめるようになるので、自分で動かすしかけが多い絵本も良いでしょう。
4~5歳
体が大きくなってくるとともに、感情や共感といった心の成長も目覚ましい年齢です。達成感の得られる複雑なしかけや、仕組みが気になって思考力がはたらく細かい仕掛けのついた絵本がおススメ。
登場人物と一緒にワクワクしたりドキドキしたり、複雑な内容も理解できるようになるので、ストーリー性の高い絵本も楽しめるでしょう。