2歳前後の子をもつ多くのパパ・ママがぶつかる悩みのひとつに、いわゆる「イヤイヤ期」があります。
何をしていても「イヤ!」「ちがう!」ばかり。成長が喜ばしい反面、癇癪を起こすわが子の相手に、疲れてしまう保護者は少なくありません。
毎年何人ものイヤイヤ期の子と接する保育園で働く者として、親も子もストレスをできるだけ溜めないよう、接し方のポイントについてお伝えします。
イヤイヤ期はなぜ起こる?
子どもが「イヤ!」を主張するとき、そこにはその子なりの理由があります。
2歳くらいになると、それまでできなかったことが少しずつできるようになり、本人も挑戦したくてたまりません。ただ、大人のようには上手くできないので、不満やストレスを感じて癇癪を起こすのです。
また、言葉がつたないことも原因のひとつ。「甘えたい・かまってほしい」や、「眠い・疲れた」といった自分の気持ちを説明しきれないため、不機嫌になります。
さらに脳科学的に見ても、幼少期は前頭前野が未発達なので、我慢するとういことができません。ところが一方で自我は芽生えるため、欲求だけが爆発するのです。
イヤイヤ期の子への接し方
いくつかポイントをお伝えします。
共感・肯定する
大人には理解しづらいことも多いですが、まずは「そうか、イヤなんだね」と、子どもの気持ちに寄り添ってあげましょう。
先回りしてあれこれ質問すると余計に興奮してしまうので、つたない言葉が出るのを待ってください。
また、自分でやりたいことはできる限りやらせてあげることが大切です。
時間の制約などがあってすべてやらせてあげるのは難しいときも、途中まで手伝ってあげて、最後の仕上げだけやらせると、本人も満足感や達成感を得ることができます。
気持ちを切り替えさせる
必ずしも毎回、子どもの要求に答えてあげられるとは限りません。
そんなときは「ダメ」で終わらせず、代替案や他の選択肢を与えるのがコツ。「今は〇〇するのはできないけど、帰ったらやろうね」とか、「危ないからこれはできないけど、△△か□□ならできるよ」などと説明してあげましょう。
それでもまだ癇癪が続くようなら、まったく違うことに目を向けさせるがオススメ。遊びに誘ってみたり、ジュースやお茶を飲ませたり、気持ちを切り替えるきっかけを作りましょう。
スキンシップ
あまりに主張が激しくて、寝そべって泣き叫ぶようなこともあるでしょう。
何を言ってもどうやっても話を聞き入れないときは、スキンシップで落ち着かせてあげてください。
それでもダメなら、しばらく泣かせたまま放っておいて、しばらくしたら抱っこしてあげると落ち着くことが多くあります。