毎日忙しく働くパパ・ママにとって、きちんとした食事を毎回用意することは、簡単ではありません。
しかし、幼いころの食事がその後の人生を大きく左右するということをご存じでしょうか?
賢い子を育てるということは、賢い脳を育てるということ。脳に良い栄養素や食べ物を積極的に摂取しましょう。
今回は、子どもの身体と脳の成長に大きくかかわる、食事のポイントについてお伝えします。
6歳までの食事で将来が変わる?!
大人に比べて身体が小さな子どもたちの食事は、大人の半分くらいで十分ではないかと思われがち。ところが実際は、体重1kgに対して、子どもは大人のおよそ倍のエネルギーと1.5倍のたんぱく質、カルシウムにいたっては2~3倍を摂取する必要があります。
また、人間の脳はママのお腹の中にいるころから始まって、6歳までにおよそ9割にまで成長します。身体の成長だけではなく、脳の成長にとっても、子どものころに十分な栄養を摂ることが大切です。
覚えておきたい5大栄養素
そんな子どもの身体と脳を成長させるために欠かせない栄養素を以下にご紹介します。意識して日々の食事に摂り入れてあげましょう。
・たんぱく質(筋肉をつくる):肉、魚、たまご、豆腐、チーズ、など
・カルシウム(骨をつくる):ヨーグルト、チーズ、煮干し、ひじき、高野豆腐、など
・DHA(脳をつくる):さば、さんま、ぶり、さけ、しらす、など
・鉄(血液をつくる):牛赤身肉、豚ヒレ肉、まぐろ、たまご、アサリ、など
・発酵食品(腸を整える):ヨーグルト、納豆、みそ、キムチ、漬物、など
保育園や小学校の給食があるから安心、と思ってはいけません。子どもの成長にとって、これらの栄養が必要なのです。
朝・昼・晩の3食はもちろんですが、それらの食事で不足する栄養はおやつでカバーしましょう。甘いジュースやお菓子ではなく、フルーツや海藻など栄養価の高いおやつがおすすめです。
魚を食べると頭が良くなる、はホント?
むかし流行った「おさかな天国」で歌われていた、「魚を食べると頭が良くなる」というのは事実です。
魚の脂に多く含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)には神経細胞をスムーズにして、脳の働きを活性化させるはたらきがあることがわかっています。しかしこのDHAは、残念ながら人間が体内で作り出すことのできない成分なので、食事から摂取して脳に供給するしかありません。
魚はDHAが豊富に含まれる唯一の食材で、しかも良質なたんぱく質も同時に摂れるので、これを食べない手はないでしょう。特にさばやいわしなどの青魚はDHAを多く含みます。
ところが、残念ながら魚を嫌う子どもは少なくありません。
ごはんに混ぜ込んだり、煮干しでだしをとったり、サラダにツナ缶を乗せたり、簡単な調理法で子どもが魚を嫌がらずに食べてくれることも多いので、いろいろ工夫してみましょう。